選手が向上する環境について

選手が向上する環境について


これから新学期への準備となり、日本から帰ってくる、やってくる選手も増えてくるのではないでしょうか。休暇から帰ってくる選手、新しく来てくれる選手に会えることを楽しみにしています。
さて、この夏休み、選手が育つ環境や状態について考えたことがあるので発信してみたいと思います。


物事において上達するポイント、強くなる時は、難易度や強度がギリギリできるかできないかであると昔から言われています。運動においても同じであると言われています。筋力トレーニングやランニングがわかりやすい例えです。持てるか持てないかの「重り」を持ち上げる、走れるか走れないかの「距離」や「時間」を積み重ねて、目標の距離を完走できるようになる。と言った具合です。
要するに「全て出し尽くすことを積み重ねていき、目標の負荷に耐えられるようにする」ということです。
私はフットボールにおいても全く同じであると考えています。では筋トレの重り、ランニングの「距離」「時間」。サッカーにおける難易度や負荷とは何なのでしょうか?難易度に関しては私も答えが出せておりません。チェスや将棋のような戦術的問題解決力や技術的なプレーの難易度であることもあるのでこうであると定義が難しいです。負荷に関してはインテンシティ(Intensity)と呼ばれているものが指標となります。(英語で強度、激しさの意)
私の中でのインテンシティとは「短時間の中でプレーをする回数の多さと速さ、激しさ」と定義しています。インテンシティの高い選手とは短時間で早く速くたくさんプレーできる選手ということです。
毎回、このインテンシティをギリギリ耐えれるか耐えられないかに設定してトレーニングすれば選手はINFINITOでの最大の上達が手に入るのではないかというのが大まかな私の選手向上の仮説になります。


今日はいつもよりは全力を出している選手が多かったな大半だったなと思う日があります。それは拮抗したゲームの時です。
そんな状況で選手は本当に試されます。ギリギリの状態です。心拍数、心理的ストレス、相手の振る舞い沢山の要因が一瞬で選手に襲いかかります。それでも選手は勇気を持って前向きにプレーする。インテンシティが高ければその状況がいろんな選手に沢山訪れる。低ければそんな状況が訪れない、ないしは特定の選手のみに訪れるくらいです。
このように形式だけでなく雰囲気まで実践に近い状態でトレーニングを積み重ねることができれば最高だと思います。INFINITOではいつもそんな雰囲気でトレーニングすることが私の目標であり、競技力を向上させるサイクルを作り出す上では必須のミッションであると考えています。根性論や精神論は理不尽な環境を作り、這い上がってくるインテンシティの高い選手を偶発的に育てるために行われてきたのかなと最近感じています。
我々は意図的にインテンシティの高い選手の育成を目指すことにチャレンジしていきたいです。


week2,3と最終日の午後のゲーム。拮抗し、火花の散るようなインテンシティの高いゲームをすることができました。選手たちはやってきたトレーニング、プレーのコツをフル稼働させて状況を解決すべく、なるべく早くたくさんプレーしていました。守備の局面ではそうはさせないと激しく、時には身を投げ出して相手のプレーする時間を奪っていました。私もそうです。その中でゴールが決まると喜びもひとしおです。
その時、「この環境さえあれば」と確信いたしました。
取り留めもなくなってしまいましたが、いつだって全力を出し尽くしてプレーができる選手にしていきたいと心から思っております。
ブログをご覧になってくださっている方々の力が必要です。
Week4とその先もよろしくお願いいたします。