本気を出せるということ

サッカーは週単位でうまくいったり、うまくいかなかったりします。今週うまくいったからといってまたうまくいくとは限りません。もちろん次もうまくいくようにトレーニングするのですが相手との力関係もあり、なかなか思い通りにはいきません。今週はうまくいきはじめているカテゴリと全くうまくいかないカテゴリがはっきりと分かれる状態になりました。
うまくいかない時に事態を好転させたいという想いが湧いてくるチームなのかということが大切です。
 
選手たちからうまくいかなかった時、次から本気を出すという言葉をよく聞きます。
 
え?手を抜いてやってるの?と聞くと、そういうわけではないと言います。
 
120%出すってこと?-そうそう。
 
なるほど。質問なんだけど120%って1回負けたり、失敗したりしないと出せないの?-…
 
少し意地悪ですが、こんな感じのやりとりによくなります。
 
要するに、選手が目の前の万物の事象を「意気込み」で改善できると思っているということです。
 
頑張るぞという意気込みは大切です。
でもそれだけで結果をコントロールできることはほとんどありません。あるとすれば一つです。
 
その前に手抜きをしていて、負けていたり失敗していたりする時です。
 
そしてその手抜きは人前で失敗することが嫌だから、恥ずかしいからと思いやってしまうことが多いように感じます。
 
失敗を恐れて失敗し、手を抜いて成功したとしても、それは相手に起因する要因で成功しているだけで、自分の力は全く向上していないということになってしまいます。
 
どうしてこんな考えになってしまうのかを考えました。
環境がミスや失敗に厳しすぎるのではないかと私は考えました。
 
保護者の方が抱きがちである息子、娘はミスが多いから、失敗をたくさんするから、ミスや失敗を無くしてからゲーム出てほしいという声を聞くことがあります。サッカーでミスや失敗を0に近づけることはできますが、ミスを0にすることはできません。
 
というか、何がミスで、何が失敗なのかと定義することが難しいスポーツです。
 
例えば、パスを止めることができずに相手にとられてしまいました。
 
止めることができなかった選手のミスなのでしょうか。
 
はたまた、パスを出した選手がパスを出すタイミングや利き足を間違って出してしまったのか
パスを止めた選手はうまく止めたと思っていて、相手が奪うのが一枚上手だったのか
 
目に見える一つのプレーだけではミスなのかがわかりにくいのです。
 
ミスがわかりにくい、そして頻発する状況で失敗を減らす、無くすことがプレーするための最良の手なのでしょうか?
 
私はミスが起きた後に何をするか、失敗を受け入れて次の一手を打つことが最良なのではないかと思ったのです。
 
なぜなら、サッカーは体操やフィギュアスケートのような採点競技ではないからです。
試合が終了した時点で得点が多い方が勝ちという得点を競う競技です。
同じミスをした場面にもう一度出会うことはほとんどありません。しかし、別のミスが起きる場面に出会うことは多々あります。
一個のミスを起こさないように対策をあーだこーだやってるとまた別のミスが起きて、それに起きないようにしてまたミスが起きて…といつか追いつかなくなってしまいます。
なので、ミスした後に何をしたらいいのかを学ぶことが大切であると考えています。
 
ミスをしたら減点されてしまい、ミスが結果にほぼ直結する採点競技とは違い、試合中であるならば、そのミスを取り返すチャンスはいくらでもあります。しかも、どれだけミスを犯してても最後に得点を上回ることができれば勝利できるのがサッカーの勝敗のつき方です。
 
また、私の意見ですが、そのミスや失敗により試合が左右されることはあまり無い気がします。
むしろ、ミスが起きたその後のプレーで何をするかが試合を左右することの方が多い気がします。(データを取ってるわけではないので、証拠はありません…感覚です)
 
そうであるならば、ミスが起きたその後のプレーで何をした方がいいのかを学んだ方がいいと思っています。
 
ミスや失敗を許容し、次に何をするかが大切。ミスしたら次の一手を打とう。変化を起こして、次のプレーを良くする事ができるか。
 
その為にはミスを恐れて様子を伺うような手抜きなんてせずに、いつも全力を尽くしてプレーしよう。そこで起きたミスは改善したらいいのだから。というのが私のミスや失敗と思われるプレーをした際の想いです。
 
ミス、失敗が起きた時の改善の方法はトレーニングで学んでいきます。もちろん1人での解決方法、チームでの解決方法のどちらも学びます。
 
人生だって同じだと思います。
 
失敗したと感じてしまい、本気で取り返したいと思うのなら、次の手を打てばいいのです。それが1人の時もあるし、周りの仲間の時もある、家族の時もあります。
 
生きている限り、どんな形でも、何度でもやり直すことができます。
 
こんな壮大なことをサッカーから汲み取ってもらえるのかは、私にはわかりません。笑
 
まずは私が本気を出し、正面から彼らにぶつからないといけません。
 
変化を起こせる1週間にできればと思います。
 
今週は遠い会場で土日の活動もあるカテゴリもあり、暑い中応援本当にありがとうございました。